雑誌「花葉」

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第25回 2008年花葉会サマーセミナー
花卉産業を環境創造ビジネスに―環境の世紀の理論武装と展望―

「環境の世紀」と呼ばれる21世紀に入り早くも10年。「環境の世紀」を勝ち抜くために、植物産業の一員として、我が花卉産業を環境創造ビジネスに組み込むための戦略を練りたい。もとより植物には空気浄化や昇温防止など、物理的な環境改善能力(物理的環境効果)がある。加えて、花卉には癒しや環境美化など、精神的な環境改善能力(精神的環境効果)がある。造園業界は、おもにその物理的環境効果を御旗(みはた)に掲げて、緑化によって都市環境を改善すべきことを訴えてきた。そして、新たな緑化スペースとして屋上や壁面を開拓し、条例による屋上緑化の義務化を勝ち取ったのである。 花葉会は、それを造園という植物産業が環境創造ビジネスに組み込まれた先行事例と捉える。
今回は、花卉産業を環境創造ビジネスに組み込むために必要な事柄を整理する。まず、環境の世紀における、植物産業のあるべき姿を論じていただく。論理武装に資するため、花卉のもつ物理的環境効果と精神的環境効果に関する情報を総括する。屋上緑化産業からは、環境創造ビジネスとして成功した背景を学ぶ。
「環境の世紀」を受けて立った多くの企業は、「環境経営」の黒字を新たな企業価値と捉え、エコマークなどの認証ビジネスを活用して、消費者を意識した商品開発と差別化、企業イメージの向上を狙った。農業も例外ではない。有機農産物、エコファーマーの認証取得が急増し、花卉業界ではMPSがスタートした。さて、このような認証制度を生産者はどのように活かし、どのように経営に取り入れているのであろうか? 生産者側から見たその認証制度のメリットとデメリットについて実例をお話しいただく。栽培指針の少ない花卉におけるエコファーマーへの道も研究したい。
「環境の世紀」という、新たな時代の潮流を捉え、植物のもつ物理的環境効果と、精神的環境効果の両面を活かし、花卉産業を環境創造ビジネスとして位置付けることに成功したとき、そこに巨大なビジネスチャンスが生まれてくる。第25回花葉会サマーセミナーから、皆様と一緒に、花卉産業の未来を切り開く、新たなビジネスシーズを発掘しようではありませんか。皆様のご参加をお待ち申し上げます。

7月12日(土)

(財)全電通労働会館 全電通ホール (10:00から受付開始)

10:30~10:50オープニング
花葉会会長
千葉大学大学院園芸学研究科
安藤 敏夫
10:50~12:20環境の世紀を迎えて植物産業はどうあるべきか
桐蔭横浜大学生命環境工学研究機構 教授 涌井 史郎
12:20~13:20昼 食
13:20~14:50 生活環境における植物の効用
東京大学大学院農学生命科学研究科 農学研究員 浦野 豊
15:00~16:30植物の心理的効果を定量する
愛媛大学農学部 教授 仁科 弘重
16:40~17:10総合討論
18:00~20:00懇親会(ホテル東京ガーデンパレス)

7月13日(日)

(財)全電通労働会館 全電通ホール

9:30~11:00環境ビジネスの先行例に学ぶ-屋上・壁面緑化業界はどうして成功したか-
明治大学農学部 教授 輿水 肇
11:10~12:10環境ラベルをどのように経営に活かしたら良いか?-MPSとエコファーマーを取得して-
福島県大沼郡昭和村・ 昭和花き研究会会長 菅家 博昭
12:10~13:00昼 食
13:00~14:00鉢物生産者からみたMPS-その効果と課題-
(有)セントラルローズ代表取締役社長 大西 隆
14:10~15:25花卉生産における生物農薬技術の可能性-エコファーマー認証獲得にむけた栽培指針の確立のために-
埼玉県農林総合研究センター副所長 根本 久
15:25~15:55総合討論
15:55~16:05総括
安藤 敏夫



講師のプロフィール

涌井 史郎(わくい しろう)
桐蔭横浜大学生命環境工学研究機構 教授

 昭和20年生まれ 東京農業大学卒、桐蔭横浜大学生命環境工学研究機構理事・機構長・教授、東京農業大学・中部大学教授、多摩田園都市、ハウステンボス、全日空万座ビーチホテルのランドスケープ計画・デザインなど数多くの作品に携わる。また、平成17年に開催された「愛・地球博」 会場演出総合プロデューサーや(社)国際観光施設協会・(社)造園学会副会長をはじめとする 国、自治体、法人の委員を務める一方、TBS 系「サンデーモーニング」大阪毎日放送「ちちんぷいぷい」等レギュラー出演するなど、その幅広い視野を持った思想からコメンテーターとしても活躍している。

浦野 豊(うらの ゆたか)
東京大学大学院農学生命科学研究科 農学研究員

 昭和39年、大阪府生まれ、北海道空知支庁管内在住。 東京大学農学系博士課程修了。生態工学会理事。6年間で世界51カ国の植生帯を歩き、 生態系破壊や砂漠化/土地劣化問題を肌で感じて以来、 植物の環境に対する機能と役割やバイオマス、 食糧問題等を研究する。 著書「地球温暖化と日本」(共著、古今書院)他。

仁科 弘重(にしな ひろしげ)
愛媛大学農学部 教授

 昭和53年、東京大学農学部卒業後、東京大学農学部助手、愛媛大学農学部助教授を経て、平成10年から現職。専門は、生物環境工学、緑化環境工学。園芸施設、植物工場における環境制御や植物生体情報計測に従事する一方、平成3年頃からは、室内に配置された植物が居住者に及ぼすさまざまな効果(グリーンアメニティ)についての研究にも従事。平成12年、「グリーンアメニティに関する研究」で、日本生物環境調節学会学会賞を受賞。現在、日本生物環境工学会副会長。

輿水 肇(こしみず はじめ)
明治大学農学部 教授

 昭和43年東京大学農学部卒業後、同大学院に進学、東京大学助手を経て昭和54年明治大学農学部専任講師、平成元年から同教授。卒業論文の研究で屋上緑化を取り上げ、爾来ライフワークとしている。米国、英国、仏国の屋上緑化の事例を調査し、多くの事例に通じており、日本の屋上緑化の助言、指導を行っている。設計コンペや屋上緑化のコンクールなどの審査委員長をつとめる。NPO法人屋上開発研究会副理事長、NPO法人21世紀校庭緑化研究会会長、社団法人日本公園緑地協会公園緑地研究所長。

菅家 博昭(かんけ ひろあき)
福島県大沼郡昭和村・昭和花き研究会会長

 昭和34年生まれ。昭和53年福島県立会津工業高校卒業後、就農し、昭和59年より昭和花き研究会に参加し、花きの生産を開始。栽培品目は宿根カスミソウ、現在、2カ所に約1haのパイプハウスで切り花を生産する。平成14年よりカスミソウ全国サミットの開催企画・運営に加わり、カスミソウの消費拡大を目指す。考古学と地域学(会津学)に興味をもち、著書も多く、毎年、各地で講演を行う。

大西 隆(おおにし たかし)
(有)セントラルローズ代表取締役社長

 農事組合法人セントラルローズナーセリー代表理事。昭和45年に岐阜県立岐阜農林高等学校農業科を卒業後、伊丹バラ園で研修し、昭和48年よりバラ苗生産を始める。昭和52年より鉢物生産を開始し、昭和62年にはミニバラ生産に手を広げ、全国で初めてミニバラの周年生産をストートした。その後、ミニバラの需要拡大に伴い、年々規模を拡大し、平成元年には農事組合法人セントラルローズナーセリーを設立。また平成10年には販売会社として(有)セントラルローズを設立した。平成13年第40回農林水産祭で天皇杯を授賞し、同年には岐阜県民栄養賞を受賞。昨年にはMPS参加認証 国内第1号を取得。

根本 久(ねもと ひさし)
埼玉県農林総合研究センター副所長

 昭和25年東京都に生まれる。東京農工大学農学部卒業。埼玉県庁農政課、同園芸試験場を経て埼玉県農林総合研究センター副所長。東京大学大学院及び東京農工大学大学院非常勤講師、農学博士(東京大学)。主な著書は天敵利用で農薬半減、天敵利用と害虫管理、図説野菜の病気と害虫(以上農文協)天敵ウオッチング(NHK出版)、天敵利用のはなし(技報堂)、農薬学事典(朝倉書店)。平成18年 「農業技術功労者表彰」を受賞。

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