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2016年 花葉会 見学会&交流会

主催:一般社団法人花葉会

 本年は、花葉サマーセミナーに代わり「花葉会 見学会&交流会」を企画しました。花が売れなくなったと言われる昨今、ヒトもモノも多様化する時代、花卉生産現場においても、多様な考え方をもつ生産者が現れ、多様な花ビジネスが広がっています。今回はその中でも特に個性が光る群馬県内で生産者育種を行なっている比較的若い生産者とカネコ種苗(株)波志江研究所を訪ね、育種から販売戦略までを現場で学ぶバス見学会を実施します。
 訪問する生産者は、基本的な経営技術や栽培技術を親世代から継承しつつも改善と効率化を進め、ユーザーを意識したオリジナル品種を開発し、その品種を計画的に生産・販売しています。本見学会が少しでも皆様の経営のヒントになればと思います。皆様のご参加をお待ちしております。

2016年7月1日(金)

見学会 9:00 JR 高崎駅 東口バスターミナル 集合 (9:00から受付開始)

09:20~09:50受 付
09:00~09:30出 発
10:30~11:40(有)林園芸
群馬県沼田市原町88

シクラメンの生産・育種、宿根草類の育種・ポット苗、鉢花生産など
  昼 食(車内)
13:00~14:10(有)さかもと園芸
群馬県桐生市黒保根町下田沢2822

アジサイ、シクラメンの生産・育種
14:50~16:00松原園芸
群馬県伊勢崎市国定町1-277-3

オステオスペルマム・マーガレットなどの育種、花壇苗生産
16:30~17:30カネコ種苗(株)波志江研究所
群馬県伊勢崎市波志江上峯岸3244

トルコギキョウ・花壇苗試作圃場の見学
18:00JR両毛線 伊勢崎駅 解散 (交流会に出席されない方)

交流会参加者は 18:00 プラザ・アリア 集合

群馬県伊勢崎市喜多町147-1
JR伊勢崎駅北口徒歩8分

18:10~20:10交流会
プラザ・アリアにて

訪問した生産者・種苗メーカーの方も交流会に参加されます

見学先の見どころ

(有)林園芸
 シクラメンと宿根草のポット苗を中心とした生産者。親世代から経営を引き継ぎ、栽培品目の見直しと経営の効率化にも取り組む。ほとんどの品目が自家採種や挿し芽で系統を維持。ポット苗は山野草を花壇苗として生産し、播種した中から優良な系統や枝替わりを選抜して株分けや挿し芽で増殖を行なっている。群馬県沼田市の比較的涼しい環境を活かした栽培品目を選定している。トリアシスミレ、サギゴケや八重咲のオキナグサなどオリジナリティーの高い品目を年間を通して数多く生産している。

(有)さかもと園芸
 ‘ミセスクミコ’など数々のアジサイの品種を作出されてきた海外にもその名が知られている生産者育種の先駆け的存在。娘さんご夫婦に世代交代し、新品種の候補も多数育成中。生産施設や作業内容の見直しを積極的に行ない、親世代の技術を引き継ぎながらも新たな「さかもと園芸」が動き出している。

松原園芸
 2013年に千葉大学の助教から家業に戻り、その1年目の冬に大雪の被害でハウスが倒壊。生産スペースが半減したこともあり、施設回転率の高いポット苗に生産を集中させ、それと同時にマーガレット、オステオスペルマム、カリブラコア、イネなど、次々と新品種を開発。ジャパンフラワーセレクションに多くの品種が入賞。施設の生産効率を高めながら、オリジナル品種に生産をシフトさせている。また、新品種のPRとしてSNSやブログを有効活用し、新たな販路の構築と消費者ニーズをキャッチし、商品開発と生産へ活かしている。

カネコ種苗(株)波志江研究所 花き育種研究室
 創業から70年近くの歴史をもつ総合種苗メーカー。野菜や花卉の新品種を開発し海外展開にも積極的に取り組む。同社のトルコギキョウ品種は、他社品種と一線を画す。今回の見学会では、そのトルコギキョウの試験品種を含む展示ハウスと小売店やホームセンター等のバイヤー向けの花壇苗試作圃場を視察する。

見学会&交流会 報告

当日は80名近くの方々がご参加下さいました。
生産者、小売店、市場、種苗会社など、花卉業界の多方面にわたる関係者が集う機会となり、おかげさまで、大きなトラブルもなく、無事終了することができました。
今回の見学会や交流会が、参加下さった皆様の経営や技術向上の一助となれば幸いです。
来年も「花葉会見学会&交流会」を開催する予定です。
皆様のご参加をお待ちしております。

(有)林園芸
 ‘つくり’にこだわった、高品質な製品の生産を行っていらっしゃいます。
灌水を上部灌水にするなどの工夫により生産品のロス率を低減したり、生産品のブランド力向上に注力していらっしゃるということです。

  

(有)さかもと園芸
 オリジナル品種の開発、ブランド化を積極的に行い、他社製品との差別化を図っていらっしゃいます。
また、地域の過疎化に伴って、雇用確保が困難になっているとのことで、灌水や施肥の自動化、生産方式のマニュアル化などを行い、生産・経営の合理化に努めていらっしゃるとのことでした。

  

松原園芸
 オリジナル品種を自家生産することで、生産コストの大幅な削減にもつながっていること、商品ラベルやPOPを自作し、ブログやSNSを活用したオリジナル商品に認知度向上、販路開拓や、宅配便による店舗直送などを通して、小売店や消費者と直接コンタクトを取ることのできる環境を整え、得られた情報を商品開発にも活かすことができているとのことでした。

  

カネコ種苗(株)波志江研究所 花き育種研究室
 トルコギキョウでは、近年、八重咲きが中心になっていますが、カネコ種苗様では一重咲き品種の育種も積極的に進めており、市場でも高い評価を得ているとのことです。

  

交流会
見学させて頂いた各社の方々、見学会参加者の方々の皆様、懇親・情報交換の場となりました。

  

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